コラム

2021.07.14

酷暑で運動不足に?夏太りを防ぐ「朝エクサ」のすすめ

    夏は暑くて、運動する気にならない人も多いのではないでしょうか。もともと運動習慣のない人は筋肉量が少ないため、エアコンの効いた部屋にこもっていると、体が冷えて太りやすくなってしまいます。夏の体重増加は代謝の低下や自律神経の乱れが関係していますが、これらを防ぐために効果的なのが「朝エクサ」です。早朝の涼しい時間帯に体を動かすと、身も心もすっきりします。真夏は少し早起きをして、暑さに負けない元気とキレイを手に入れましょう。

     

     

    夏は冬より太りやすい!?

    夏はたくさん汗をかき、食欲も落ちるため、痩せそうなイメージがあります。でも実際は、汗をかいてもカロリーはほとんど消費されません。汗は体温調節のために毛穴から水分を出して、気化熱で体を冷やそうとしているだけ。しかも、ちょっと動いただけでも汗が出るので、無意識のうちに体を動かさないようになります。その結果、夏は運動不足に陥りやすく、気が付くと体重が増えていた…ということが少なくありません。

    そもそも夏は気温が高いため、体内の熱産生が減り、エネルギー代謝が低下します。エネルギー代謝とは、摂取したカロリーを体内で消費する活動のこと。これが低下すると消費カロリーが減り、太りやすくなります。

    食欲が落ちて摂取カロリーが減っても、消費カロリーの減少幅のほうが大きければ、余ったカロリーが脂肪に変換されて、太ってしまうのです。

     

     

    「夏だから〇〇しよう」にご用心

    「夏だからスタミナをつけよう」、「夏だからあっさりしたものを食べよう」、「夏だからシャワーですまそう」などと考えてしまいますが、これらはすべて夏太りの原因になります。

    まず、スタミナのある食べ物は基本的に高カロリーです。消費カロリーが減っているのに、高カロリーのものを食べれば、当然ながら太ります。また、「高カロリー=スタミナがつく」というわけでもないので、カロリーの摂り過ぎには注意しましょう。

    一方で、食欲が落ちている時は、そうめんや冷やし中華などの冷たい麺類に走りがち。
    ただ、こういったものばかりを選んで食べていると、栄養が偏り、代謝が落ちてしまいます。麺類はほぼ炭水化物ですが、炭水化物をエネルギーとして消費するには、ビタミンやミネラルが不可欠です。

    また、夏はシャワーですませる人が多いですが、それだと体が十分に温まりません。
    湯舟にしっかり浸かって体全体を温めることで、血行が良くなり、代謝もアップします。夏はシャワー浴、または普段からシャワー浴の人は代謝が上がりにくいため、夏太りしやすい傾向があります。

     

     

    水太りの原因は水じゃない!

    夏太りで多いのが、「水太り」と言われるもの。体に過剰な水分が蓄えられ、体重が増えてしまうことがよくあります。たまに「水を飲んでも太る!」という方がいますが、実際は水だけで太ることはありません。むしろ、水太りを解消するには、毎日1.52リットルの水を飲むことが大切です。水を飲むと代謝が良くなり、痩せやすくなると言われます。

    水太りの主な原因は、次の2つ。

    1. 糖分・塩分の摂り過ぎ
    2. 体の冷え

      暑い日は冷たいビールや清涼飲料水、アイスやかき氷につい手が伸びてしまいます。そして、ビールには味の濃いおつまみが付き物でしょう。これらに含まれる塩分や糖分が体に水を蓄えようとするのです。特に冷たいものは甘さを感じにくいため、思っている以上に糖分を摂っている可能性があります。

      塩分や糖分の取りすぎを防ぐには、トマト、ナス、キュウリなどの夏野菜がおすすめ。夏野菜には、体にこもった熱を取り除いてくれる作用があるだけでなく、糖質をエネルギーに変えるために必要なビタミンB群や、塩分の排出をサポートするカリウムが多く含まれています。

      また、体が冷えると血行やリンパの流れが悪くなり、水太りやむくみが起こりやすくなります。冷房の効いた部屋で長時間過ごす人はもちろん、ちょこちょこ外出する人も要注意。室内と屋外の温度差で自律神経が乱れ、体温調節が上手くいかなくなることがあります。

       

       

      夏太りを防ぐ効果的な方法は?

      夏太りの原因に、思い当たることはありましたか?原因が分かれば対処法も見えてきますね。

      運動不足が原因なら、運動するしかありません。
      代謝の低下が原因なら、運動のほか、バランスの良い食事、毎日湯船に浸かる、マッサージで血行を促進するなどが有効です。
      体の冷えが原因なら、運動、食事、入浴、マッサージに加えて、冷えないように服装を工夫する必要もあります。さらに、自律神経の乱れも関係しているため、ストレスケアや規則正しい生活をすることが大切です。

      そして、これらの原因にまとめてアプローチできるのが「運動」です。体を動かすと消費カロリーがアップするだけでなく、血行促進やストレス解消効果もあり、一石二鳥どころか三鳥、四鳥の価値があります。

       

       

      朝エクサで体のリズムを整えよう

      夏の運動でネックとなるのは、何と言っても厳しい暑さ。通勤時に一駅分の区間を歩くようにしている人も、夏にそれをすると職場に着く頃には汗びっしょり。よほどの強い意思がなければ続けられません。そこでおすすめなのが、早朝のエクササイズ、略して「朝エクサ」です。

      天候や場所にもよりますが、1日のうちで最も気温が低いのは朝の5~6時。朝のすがすがしい空気を感じながら30分ほどウォーキングをすると、お腹がすいて朝食を美味しく食べられます。朝食を食べると腸が動き出し、お通じも良くなります。

      食事は1日のリズムをつくるうえで非常に重要です。毎日3食、決まった時間に食べるようにするだけで、体のリズムが整ってきます。体のリズムが整うと、代謝が上がり、太りにくくなります。また、朝の光を浴びることで体内時計がリセットされるため、夜になれば自然に眠くなり、朝はすっきりと目覚められるようになるでしょう。

       

       

      もっと気軽に!おうちで朝エクサ

      5時に起きてウォーキングをするのはハードルが高いと感じる方に、おすすめの朝エクサをご紹介します。

       

      その場ウォーキング

      天候に左右されたり、人目が気になったりして、意外と続かないウォーキングですが、家の中でも、テレビを見ながらでもできます。要するに、その場で足踏みをすれば良いのです。やり方によっては外を歩くよりも多くのカロリーを消費できます。

      次の3点に気を付けて、10分×2セットを目安に行いましょう。

      1. 背筋をピンと伸ばして、まっすぐ前を見る。
      2. 太ももが床と水平になるまで膝を持ち上げる。
      3. 肘は直角に曲げて、しっかり腕を振る。

         

        ラジオ体操

        コロナ禍で再注目されているラジオ体操。「誰でも簡単にできる」、「場所を選ばずできる」、「リズムに合わせて楽しくできる」をコンセプトにつくられていますが、ふだん運動をしていない人にとっては、「結構キツイ」と感じるかもしれません。

        ラジオ体操第1には、腕や脚を伸ばし、関節を大きく動かすといった運動が多く盛り込まれており、体全体の筋肉をほぐすことができます。

        ラジオ体操第2は、筋力の強化や内臓の動きを活発にする運動が特徴で、第1と合わせて行うとより効果的です。両方やっても621秒。インターネットで動画配信もされていますので、正しい動きを確認しながら行うと良いでしょう。

         

         

        まとめ

        夏太りを解消するには、運動が一番だとお分かりいただけたと思います。最近は室内でできるストレッチや筋トレの動画も多く配信されていますので、参考にしてみてはいかがでしょうか。

        最後に、運動が続かない人にアドバイス。
        「とにかく早起きしてみましょう」
        目覚ましが鳴ったら眠くても起きて、窓から光をとり入れます。それから大きく伸びをして、エクササイズを始めるのです。

        忙しくて運動ができない人ほど、早起きのメリットを感じるはず。真夏は少し早起きをして、静かな自分だけの時間を確保しませんか?