コラム

2021.07.13

夏本番!絶対にシミを残したくないあなたへ(酷暑の紫外線対策)

シミを残さないためにもお手入れは大切。けれど絶対にシミを残したくないのなら「紫外線に当たらない」「肌に刺激を与えない」このふたつに尽力すべし。そこで、夏本番でも戦える徹底した紫外線対策について総力を尽くしてまとめあげました。世の中にはまゆつばものの情報や誤情報も流れています。ここでは、エビデンスを元に確かな情報を優先してお届けします。屋外、屋内ともに徹底的に紫外線からお肌を守り、この夏絶対にシミを残さないウーマンになりましょう。

 

 

酷暑に心がけるべき紫外線対策7カ条

開放的になる夏。日焼けどめやUVカットアイテムを使えば、レジャーも外出も平気だと思ってしまいがち。けれど、UVカット製品は、あくまでも紫外線を浴びることが避けられないときに日焼け予防として使うものです。基本は徹底して紫外線を避けること。次の7カ条を心に留めておきましょう。

 

1.10時~14時間の外出は避けよ

UV指数が最も高くなるのが正午前後で、とくに真夏の10時~14時の間は「非常に強い」領域に達しています。その時間帯を境に前後2時間が「強い」から「中程度」に下がり、16時~朝8時にかけて「弱い」になります。正午前後の外出は避けましょう。

2.夏至前後は引きこもれ

紫外線の量は夏至前後で最も多くなります。

3.南方面の旅行は諦めよ

紫外線の量は南方面ほど多くなります。那覇では7月ではUV指数が「極端に強い」日が40%以上にものぼります。

4.雨が降れば出かけるチャンスと思え

雨の日はUV指数が快晴の日に比べて、約3割まで下がります。くもりの日では雲の間から太陽が出ていると、雲からの散乱光が加わるため、晴れた日よりも高くなることがあるので要注意です。

5.海や山には行くな

標高が高くなるほど紫外線の強さは増します。また、海や砂地は、土や草地に比べ光の反射率が高くなります。

6.気象庁の紫外線分布予測情報をチェックせよ

天気予報だけでなく、紫外線量予報もあわせてチェックすると、紫外線量の多い日を予測できます。

参考https://www.data.jma.go.jp/gmd/env/uvindex/index.html?elem=0&area=0&lat=34.2&lng=138.53&zoom=5

7.室内では窓辺で気を抜くな

普通の窓ガラスは紫外線を通すため、窓辺の紫外線の量は、屋外の約80%ほどもあります。

 

 

紫外線は四方八方から対策せよ

紫外線は空から降り注ぐだけと思っていませんか?たしかに太陽の光は空から降り注ぐので、間違いではありません。しかし、空から真っすぐ地上に届く紫外線だけでなく、空気中の分子や微粒子に反射して四方に散乱したり、地面に反射されたりする紫外線があるのです。上からの太陽の光だけを遮るのではなく、四方八方から向かう光を遮ることが大切です。

 

直接光対策

太陽から直接届く、上方からの光が直接光です。直接光の紫外線対策は、日傘や帽子があります。UVカット率99%以上を選びましょう。体格で個人差がありますが、十分太陽光を遮る大きさがベスト。帽子のつばは7センチで紫外線量の60%10センチで70%をカットできます※1。またレースや透けがあると、その隙間から紫外線が届くのでシンプルなほうがベスト。雑な作りのものだと縫い目が荒く、その隙間から光が入ってくることも。実際手にして選ぶほうがよいでしょう。

 

散乱光対策

太陽からの光が空気中の分子や微粒子にぶつかり、散乱した光が散乱光で、紫外線の約6割にあたります。日傘や帽子で直接光だけを防いでいても、約4割の紫外線しか防げていません。日焼け止めを顎やうなじまでまんべんなく塗り、サングラスやストール、UVカット効果のあるマスク、UVグローブなどのアイテムでカバーすることが必要です。UVカット効果のものは経年劣化し効果が下がります。できれば、1シーズンごとに買い換えましょう。

 

反射光対策

太陽の光が地面にぶつかり跳ね返った光を反射光とよびます。反射光対策としては、内側に光沢のあるコーティングの日傘は避けます。下から跳ね返る光を顔に集めるレフ板のようになってしまうからです。遮光率100%の生地を使用している日傘、もしくは外側が反射率の高いコーティング生地で、内側は黒や紺の濃い色の紫外線吸収率が高い生地を使用している日傘が好ましいでしょう。帽子も同様に、外側は白で内側のつばは濃い色がおすすめです。

 

 

室内での紫外線対策

日陰や室内にいると、紫外線の恐怖はないだろうと気を抜きがち。しかし、普通のガラスは紫外線を通すため、窓辺は屋外の80%もの紫外線が届いているので要注意です。

 

窓際の紫外線対策

窓ガラスはUVカット効果のあるガラスに変えるか、ホームセンターなどに売っているUVカットフィルムやシートで保護することがおすすめです。また、窓にUVカットコーティングをする業者もあるため、好みのものを選ぶといいでしょう。窓のカーテンやブラインドも、UVカット効果の高いものを使うとなお効果的。ベランダにも日焼け用のシェードを設置したり、UVカット効果のあるすだれを用いたりと、ちょっとベランダに出る際も紫外線を避けるようにできるといいですね。短い時間なら大丈夫ではと思われがちですが、紫外線は肌に蓄積するので、少量ずつでも日常的に浴びればシミの原因になるのです。

 

紫外線灯・UVランプに注意

室内でも紫外線を発生している場所があります。たとえば、ジェルを硬化させるUVランプは紫外線灯です。紫外線の量は少なめですが、シミができたという声もあるため、指先だけ出すカットグローブを装着することをおすすめします。または、LEDタイプのランプを使用したほうが安心です。他に病院の殺菌用スリッパ置き場やブラシの殺菌照射装置、歯のホワイトニングで使われる照射具など、紫外線のランプを使用している場所は意外にあります。不用意に顔を近づけないよう注意した方がいいでしょう。

 

 

屋外での紫外線対策

酷暑の中仕方なく外出するならば、UV対策は怠りなく帰宅後のお肌のケアもぬかりなくが基本です。いままで使っていたアイテムの見直しや意外に気づかなかった注意が必要な場所を確認してみましょう。

 

UVカットアイテムの選び方と使い方

目から入る紫外線でも日焼けをすることが知られ、サングラスを利用する人も増えました。しかし、色の濃い黒目のサングラスを選んでいませんか?色の濃いサングラスは目に届く光の量が少なく、普段より黒目が大きくなり、その分多くの紫外線が入りやすくなります。UVカット率が高くなければ逆効果。UVカット率99%以上のサングラスを選びましょう。

服の素材はポリエステル高分子など、織りが細かいものが好ましいです※1 UVカット加工が施されている羽織物も人気ですが、洗濯するたびに効果が落ちます。衣類用のUVカットスプレーを用いることで、さらに万全を期すのがおすすめです。

日焼け止めは少しでもとれたり、ムラになったりすると効果も薄れます。23時間ごとに塗り直すことが推奨されています。ただ、強く擦ると肌に刺激を与え、シミができやすくなるため、夏場はとくに肌に負担をかけないものを選びましょう。掻いたり傷をつけたりするのも要注意です。

 

避けるべき場所と時間帯

標高が高いほど紫外線の量は増えます。タワマンや高層ビルの高層階は、夏場は日差しをモロに受けて暑くなりますが、紫外線の量も多くなっています。

外出するときは、できるだけUV指数の低い16時~朝8時に合わせるようにしたいもの。しかし、指数が低いからといって対策を怠ってはいけません。日光が当たる限り対策は忘れずに。

 

 

知らなかった!耳寄り紫外線対策

蛍光剤を使った白い衣服は、じつは紫外線を吸収してくれ肌に届くのを防いでくれます。蛍光灯の光には紫外線が含まれているのですが、蛍光灯のガラス管を通さないので害がないのもそのためです。白い衣類の白さを保つ洗剤には蛍光剤が含まれていることが多いため、表示を確認して蛍光剤入りの洗剤を使うのも手かもしれません。しかし確実な効果を保証するものではないので自己判断で。

 

 

まとめ

酷暑の中、絶対にシミを残したくないのなら、徹底的に紫外線を避けるよう心がけます。
紫外線環境保健マニュアル2020 http://www.env.go.jp/chemi/matsigaisen2020/matsigaisen2020.pdf

でも「日焼け止めは、太陽に長時間当たるために使用するのではなく紫外線を浴びることが避けられないときに防止効果を高めるものです」と記されています。日焼け止めを塗ったから、海も山も大丈夫ということではありません。また仕方なく外出するときは、UVカットアイテムをカット率が高く、質のよいものを選ぶことで効果を高めます。室内でも紫外線は届いているため、窓辺のUV対策を施しましょう。また、夏の肌はただでさえ敏感になりがち。普段よりいっそう肌への刺激を避けるように心がけてください。これでシミをひとつも増やさない夏を過ごしましょう。

【参考サイト】
※1 http://www.cger.nies.go.jp/publications/report/m018/all_M018.pdf