コラム

2022.01.13

冬こそ温活!基礎体温を上げる方法

気温も下がり、手足が凍えるように冷たくなる冬。女性は7割以上が冷え性といわれており、多くの方が冷えについての悩みを抱えています。確かに困りはするものの、「でも別に冷え性って病気じゃないし……」と軽く考えてはいませんか?冷えは放置すると病気の原因になることもあるため、できるだけ適切な対策を取ることが大切です。

今回は、冷えを撃退する温活について詳しく紹介します。温活のメリットや具体的な方法、基礎体温の測り方に至るまで、しっかりチェックしていきましょう。

 

 

身体が冷えるとどうなるの?

ありふれた症状であるばかりに、ついつい見過ごされがちな冷え。しかし、冷えは万病のもとであり、放置すると身体にとってよくない影響をもたらせてしまいます。

身体が冷えると、それに伴って全身の血管が狭まり、血行不良に陥ります。血行不良になると、食事などによって摂取された栄養素や水分が十分に身体に行き渡りません。その結果、不要な老廃物を排出できなくなったり、免疫力が低下してしまったり、便秘や手足のむくみなどが起こったりするようになってしまうのです。

また、体内に溜まった老廃物やむくみが原因で、太りやすくなってしまうこともあります。いくらダイエットに取り組んでもなかなか体重が落ちないという場合は、冷えが根本的な原因かもしれません。

このように、冷えは健康面においても美容面においても悪影響を及ぼします。

 

 

身体を温めるには「温活」!メリットは?

冷えで困っている方におすすめしたいのが、温活です。温活とはその名の通り、冷えた身体をポカポカに温める活動のこと。具体的には、健康の維持に適した数値まで身体の基礎体温を上げることを指します。

人間の理想的な体温は36.5度といわれています。しかし、現代人はこの体温よりも0.5度から1度ほど体温が低い傾向にあります。温活を始めると、もともと低かった平熱を上昇させることができるため、健康の維持に役立つのです。

温活にはさまざまなメリットがあります。基礎体温が上昇することで、免疫力が向上します。風邪やインフルエンザが流行しやすい冬に、温活で身体を温めるとウイルスへの抵抗力が高まり、体調を崩しにくくなります。

また、身体を温めることで血行が促進され代謝がアップし、痩せやすい身体になるという嬉しいメリットもあります。その他、血行不良が原因で発生する肩凝りや首凝りなども解消されます。

妊活をしている女性にも温活はおすすめです。温活をして基礎体温を上げると、卵巣や子宮といった妊娠に欠かせない臓器が温まり、正常に動くように働きかけることができるようになります。

温活にはこのようにメリットが多くあり、正によいこと尽くめであるといえます。

 

温活はこんな人におすすめ

誰がやってもポジティブな効果を得られる温活ですが、以下の項目に当てはまる人には特におすすめです。

  • 太りやすい、下半身太りが気になる
  • 顔は発汗するほど熱いのに手足は冷えている
  • 手足のむくみがひどい、または火照る
  • お腹が冷たい
  • 流行っている健康法やダイエットで効果を得られない

これらの項目はすべて、冷えによる代謝の低下が原因で起こる症状です。この中の一つでも該当するものがあれば、すぐにでも温活を始めましょう。身体を内側から温めることで、日頃悩まされている不快な症状が改善されます。

 

 

今日からできる!温活習慣3選

ここからは、基礎体温を上げるための具体的な温活について詳しく見ていきましょう。今回紹介する温活は、運動・食事・生活の3つの側面からアプローチしていきます。最初からすべてこなすのではなく、自分の生活スタイルに合わせて可能な範囲から温活を始めていきましょう。

 

筋トレで下半身の筋肉を鍛える

冷えを防止するために大切な要素の一つとして、筋肉量が挙げられます。筋肉は身体を支えることの他に、体温をつくり出す働きも担っています。そのため、筋肉量が減少すると体温も低下し、冷えやすい身体になってしまいます。逆にいうと、筋肉量が増加すると効率的に身体を温められるようになり、基礎体温の上昇に繋がります。

筋肉量を増やすためにおすすめなのは、下半身の筋トレです。筋肉の約7割は下半身に集中しているため、太ももやお尻、ふくらはぎを重点的に鍛えることで筋肉量が増します。1回30回程度のスクワットやつま先立ちなどを、日々の生活に取り入れてみてください。「筋トレの時間を改めて取るのはちょっと面倒」と感じる方は、テレビを観ている時や歯磨きをしている時、洗い物をしている時などについでに筋トレを行う、「ながら運動」を実践してみましょう。

 

身体を温める食材を取り入れる

温活は、日々の食生活でも行うことが可能です。食事はダイレクトに身体の内側に働きかける行為であるため、体温を上げる働きを持つ食材を積極的に取り入れていきましょう。

漢方では、身体を冷やす食材を「陰性」、身体を温める食材を「陽性」と呼びます。陽性の食べ物は寒い土地で育ち、水分が少なく塩気が強いという特徴を持っています。以下に、身体を温める陽性の食べ物をリストアップしてみました。

  • 生姜
  • ごぼう
  • レンコン
  • にんじん
  • 玄米
  • 黒豆
  • 赤身の肉、魚

これらの食材を日々の食事に取り入れることで、簡単に温活を行うことができます。

また、カフェインは体温を下げる原因になってしまうため、過剰摂取は控えるようにしましょう。コーヒーや緑茶の代わりに、陽性の飲み物である紅茶やほうじ茶などがおすすめです。

 

入浴や重ね着でいつも温かくして過ごそう

温活をするうえで、毎日の入浴は欠かせません。シャワーは毎日浴びているけど湯船には浸かっていない、という方も多いのではないでしょうか。シャワーだけで済ますと体温が満足に上がりきらず、お風呂から出た後により寒く感じてしまうことも。基礎体温を上げるためには、温かい湯船にしっかり浸かることが大切です。38度から40度程度のぬるめのお湯に、15分程度ゆったりと浸かりましょう。

また、日頃から服を重ね着するなどして暖を取ることも忘れないようにしてください。服を重ね着すると温かい空気の層が生まれ、重ね着していない時よりもずっと快適に過ごすことができます。お腹周りを特に温めたい、という場合は腹巻きを使用してみましょう。腹巻きを着用することで体感温度が1℃上がるともいわれており、お腹の臓器を温めることで全身にくまなく血液が行き渡るようになります。腹巻きというと野暮ったいイメージがあるかもしれませんが、最近はスタイリッシュでオシャレなデザインの商品もあるため、気になった方はぜひチェックしてみてくださいね。

 

 

基礎体温の測り方は?

温活の効果を確認するためにも、日頃から基礎体温は欠かさず測るようにしましょう。

基礎体温は、腋に挟んで使用する体温計ではなく、専用の基礎体温計を用いて計測します。使い方はとても簡単で、基礎体温計の先端を舌裏の中央にある筋の左右どちらかのくぼみに当てるだけ。基礎体温計には、予測式と実測式の2種類があります。実測式は体温を測るのに5分ほどかかりますが、予測式なら約1分で計測が完了します。時間がない人は予測式の使用がおすすめです。

基礎体温は朝、目覚めたら身体を動かさずそのままの状態で計測します。前日の夜、枕元に体温計を用意しておくとよいでしょう。検温が終わったら基礎体温表に体温を書き込みます。これを毎日続けることで、自分の体温の変動が分かります。

「冷えが辛い」「体温が低くて悩んでいる」という方はぜひ温活を始め、基礎体温計を用いて自分の体温の推移を把握してみましょう。