コラム

2021.07.27

リンパを流してむくみ知らずに!

むくみやすい人、むくみにくい人、両者の違いは「リンパ」の流れが大きく関わっています。体の老廃物や余分な水分を排出する役割を担うリンパは、むくみに大きく影響しているんです。

本記事では、そもそもリンパとは何なのか、といった説明から、日常に取り入れられるリンパマッサージの方法についてまでご紹介していきます。

リンパを流す方法を知り、むくみしらずの体を目指しましょう!

 

 

そもそもリンパとは?

「リンパ」はよく耳にするワードですが、具体的にどんな役割を持っている部位なのか理解できている人はそう多くはないはず。そもそもリンパとは何なのでしょうか。

 

全身に広がっているネットワーク

リンパと聞くと、わきの下や首などある特定の部分をイメージする方も多いかと思いますが、実はそうではありません。

リンパは、部分的に存在するものではなく、血管のように全身に張り巡らされているもの。全身を循環し、血液中の老廃物や余分な水分を引き受ける役割を担っているのです。

全身を巡ったリンパは、出口であるリンパ管を目指し循環します。リンパ管は、体内の老廃物を最終的に排出するフィルターのような役割をはたしている場所。リンパと聞いてイメージするわきの下や首は、このリンパ管がある場所なんです。

リンパ管は最終的に体内の余分なものを排出する役割を担っているため、「ゴミ収集場」とイメージすると分かりやすいかもしれません。

 

主なリンパ節の場所

「ごみ収集場」であるリンパ節は、なんと身体の800か所以上にあるそう。

そのうちの重要なリンパ節は、

  • 首の付け根
  • 鎖骨のくぼみ
  • わきの下
  • そけい部

この4つだと言われています。

この4つのリンパ節はリンパの集合体であり、老廃物が溜まりやすい場所でもあります。これらを重点的にケアすることで、体内の循環は格段に良くなるのです。

では、リンパが滞ってしまうとどんな症状が起きてしまうのでしょうか。

 

リンパが滞るとどうなる?

リンパが滞ってしまう状態とは、何らかの理由でリンパが正常に機能せず、身体の老廃物を排除できていないという状態のこと。

リンパが滞り、老廃物が排出できないと、以下のような症状が出ると言われています。

  • 頭痛
  • 肩こり
  • 自律神経の乱れ
  • 倦怠感
  • むくみ
  • 冷え

肩こりや冷え、頭痛など、慢性的な症状は、リンパが原因のひとつであるということが理解できたのではないかと思います。

つまり、リンパをしっかりケアできれば、このような症状に常に悩まされることも少なくなるかもしれない、ということなのです。

 

リンパが滞る原因とは?

では、なぜリンパが滞ってしまうのでしょうか。一般的に、以下のような原因が考えられます。

 

ストレス

心身にストレスがかかると、自律神経の動きが低下します。自律神経は、心臓の動きや胃腸の働き、体温調節など、生命維持に欠かせない動きをコントロールする役割を担っていおり、リンパもその例外ではありません。日常で浴びるストレスがリンパが滞る原因にもなるのです。

 

運動不足

リンパ液は、リンパ管を取り巻く筋肉が収縮する動きによって流れています。運動不足になってしまうと、リンパを流す筋肉の動きがにぶくなり、スムーズにリンパが流れなくなってしまいます。

 

水分不足

身体の7割は水分でできていると言われるほど、水分は必要不可欠な存在。水分が不足するとリンパの流れが悪くなるのはもちろん、水分循環が遅くなるので、老廃物が蓄積してしまいます。

これらの状況は防ぎたいとは思いつつも、忙しい現代社会を生きる私たちにとってストレスや運動不足はつきもの。生活改善を始めるより簡単にできることとして、日常にリンパマッサージを取り入れることをおすすめします。

 

 

溜まったリンパを流す!簡単マッサージ

ここからは、3つの部位に分けてリンパマッサージの方法をご紹介していきます。

 

メイク前のリンパ流しで顔スッキリ!

  1. 乳液、もしくはクリームを手に取り、手のひらをこすってあたためる
  2. ハンドプレスしながら、顔の中央から外側に向けて顔のお肉を引き上げる
  3. 引き上げた手がこめかみまで達したら、そのまま5秒間キープ
  4. 顔を斜めに傾け、耳下~鎖骨へリンパを流す

メイク前のスキンケアの時間にリンパマッサージを取り入れることで、血行がよくなり、寝起きのむくみがちな顔から血色のいい肌へと変えられます。マッサージの際には、肌をやさしく触るよう注意しましょう。

 

わきの下のリンパをほぐして不調改善

  1. 親指以外の4本の指を反対側の脇の下に入れる
  2. 親指を使い、痛みがない程度につまむように上から下へ流す
  3. 10回ほど繰り返す。反対側も同様に

わきの下は、主要なリンパ節のひとつ。このリンパ節が詰まってしまうと、頭痛や肩こりの原因になったり、老廃物が排出されにくくなることで二の腕周辺のお肉が気になったり...とあまりいいことはありません。普段から触る部分ではないので、最初は痛みを感じるかもしれませんが、続けていくことで徐々にほぐれていきますよ。

 

美脚を作る足マッサージ

  1. ふくらはぎを両手でしっかりつかみ、雑巾を搾るようにマッサージ
  2. 足首~太ももの順で同様にマッサージを繰り返す
  3. 手の第二関節を使い、足首からひざまで5回ほどなぞる
  4. ひざからそけい部までを3と同様の手順で行う

仕事終わりに足がパンパンにむくんでしまった、という経験はだれしもにあるはず。リンパが滞りむくんでしまうことで、足が太く見えてしまったり、疲労感を感じやすくなってしまいます。入浴後や寝る前にマッサージして、1日の疲れと共にむくみをリセットし、スッキリした足を目指しましょう。

 

 

リンパマッサージを効果的に行うポイントとは?

リンパマッサージを行う際のポイントをご紹介します。以下のポイントを実践し、より効果を発揮しやすいマッサージを取り入れましょう。

 

クリームやオイルで滑りをよくする

なにもつけない状態でマッサージを行ってしまうと、摩擦で肌を痛めてしまうことも。また、クリームやオイルを塗った方が、滑りもよく効き目のあるマッサージができます。

 

やさしいタッチで

強い圧のマッサージは逆効果でNG。皮膚表面すぐの場所にあるリンパ管を刺激してしまい、流れを滞らせてしまう可能性があるからです。リンパを誘導するようなイメージで、やさしいタッチのマッサージを行いましょう。

 

「夜」寝る前のケアがおすすめ

心臓から送り出された血液は約1分で全身を巡るのに対し、リンパは約10時間ほどかけて老廃物を排出するそう。巡りやすい状態を意識してリンパマッサージを行うことが、効率的に循環させる近道になります。

そこで大切なポイントが、横になっているときがリンパが巡りやすい状態だということ。というのも、横になって寝ているときは重力がなく流れがスムーズだからです。夜寝る前にケアすることで、眠っている間、リンパの流れがよくなります。

 

マッサージ前には水分補給をする

水分が不足してしまうとリンパの流れが悪くなると言われています。マッサージ前にはコップ一杯の水で水分補給をしましょう。身体を急激に冷やさないためにも、常温の水がおすすめです。

 

 

巡りのいい身体を目指そう!

巡りのいい体は、一朝一夕で手に入れられるものではなく、意識的にケアをすることで得られるもの。手軽にできるリンパマッサージを継続して毎日行うことで、巡りがよく、むくみしらずの体を目指しましょう。