2021.07.12
血行と美肌の関係|めぐりを良くして「疲れ顔」をリセットしよう!
よく寝ているはずなのに、目の下にクマができてしまうことはありませんか?
それだけで疲れた印象を与え、実年齢よりも老けて見られてしまいます。
目の下のクマは血流の悪化が原因。血流が滞ると顔色が悪く見えるだけでなく、シミやシワ、乾燥、むくみなどの肌悩みにつながります。逆に言えば、血行を促進することでこれらが改善され、肌本来の美しさを引き出すことができるのです。
血行促進が美肌づくりの近道!
お風呂に入って体が温まると、顔がほんのり赤くなり、ふっくらとして肌ツヤが良くなります。湯上り直後は水分を含んでいるせいもありますが、内側から満ちてくるようなハリツヤは、入浴による血行促進効果にほかなりません。
顔の血流が良くなると、肌の細胞に栄養が行き渡り、ターンオーバー(肌の新陳代謝)がスムーズになります。肌を守る免疫細胞も血流に乗って運ばれますので、バリア機能もアップします。
ターンオーバーやバリア機能は、美肌をつくるうえで非常に重要です。ターンオーバーが乱れると、はがれ落ちるはずの角質が居座り続け、くすみやシミの原因に。バリア機能が低下すると、ニキビや肌荒れなどのトラブルを招きます。
健やかな肌を保つためにスキンケアが大切なのは言うまでもありませんが、肌本来の生命力を引き出すには、血流にアプローチするのが近道です。
血行促進で期待できる美肌効果
顔の血流を促進することで、以下のような美肌効果が期待できます。
顔色の改善
「血色が良い」と言いますが、顔の血流が良いと皮膚表面の毛細血管を流れる血液の色が透けて見え、元気な印象を与えます。逆に顔の血流が悪いと毛細血管が青みを帯び、特に目の下の皮膚は薄いためクマとなって現れます。
乾燥肌の改善
肌の水分を保持するコラーゲンやエラスチンをつくるには、栄養が必要です。栄養は血管を通じて運ばれるため、血流を良くすることで肌がうるおい、肌荒れやシワの改善にもつながります。
くすみ、シミの改善
肌のターンオーバーが遅くなるとメラニンが蓄積され、肌がくすんで見えたり、シミになったりします。ターンオーバーを促すには、血流をアップして肌細胞に十分な栄養を届ける必要があります。
むくみ、たるみの改善
体内の水分を回収する静脈とリンパの流れが滞ると、むくみが生じます。また、肩や首がこると顔の皮膚が下に引っ張られ、たるみができやすくなります。血行を促進することで、筋肉のコリやむくみが解消され、リフトアップや小顔効果が期待できます。
血行が悪くなる原因は?
血行が悪くなる原因は、日頃の生活習慣にあります。どんなことに気を付ければ良いか、具体的に見ていきましょう。
食生活の乱れ
血液中に糖や脂質が増え過ぎると、血液がドロドロになって流れにくくなります。また、動脈硬化も血行不良の一因です。加齢とともに血管は硬くなりますが、食生活の乱れは動脈硬化を加速させてしまいます。特に悪玉コレステロール、中性脂肪、血糖値が高い人は、動脈硬化が起こりやすいため、次のような食品の摂り過ぎに注意しましょう。
◎動脈硬化を加速させる食べ物
甘いパンや菓子類、清涼飲料水、アルコール、ファストフードやジャンクフード、脂肪の多い肉類、こってりしたラーメン、濃い味付けの食品、乳製品、卵 など
運動不足
心臓は血液を送り出す「ポンプ」の役割を果たしますが、筋肉も同様の働きをします。中でもふくらはぎの筋肉は「第二の心臓」と呼ばれ、動かさないでいると、重力によって血液が足のほうへ溜まってしまうのです。これが足のむくみの原因ですが、血液の循環が滞るため血行も悪化します。
運動不足で筋力が低下すると、血液を心臓に向かって押し戻すポンプの機能も低下します。筋肉を維持し血行を良くするには、こまめに動くことが大切です。
ストレス
血管は単なる管ではなく、ふくらんだり縮んだりして、体温や血圧、内臓の働きなどを調節しています。この血管運動を支配しているのが自律神経です。ストレスは自律神経のバランスを崩す要因になるため、血行にも大きく影響します。
ストレスのない生活をするのは難しいですが、深呼吸やストレッチ、ウォーキングなどの軽い運動をすることで、自律神経が整いやすくなると言われています。
その他
体を締め付ける衣服や肌を露出するファッション、ハイヒールや足幅の狭い靴も血行不良を招きます。また、長時間のスマホやパソコン操作も要注意。首や肩の筋肉がこり固まり、顔の血流が悪くなってしまいます。
血行を良くする美肌のツボ&マッサージ
全身の血行を良くするには上記のような生活習慣の見直しが必要ですが、「とにかく疲れ顔をなんとかしたい!」という方には、ツボ押しやマッサージがおすすめ。毎日のスキンケアとセットで行うようにすると、うれしい効果を実感できるはずです。
美肌のツボ
美肌のツボ① 攅竹(さんちく)
眉頭のくぼみにあります。中指か親指の腹をツボに当て、眉頭を下から押し上げるようにもみます。
美肌のツボ② 巨髎(こりょう)
まっすぐ前を向いた状態で瞳から真下に引いた線と、鼻の下から真横に引いた線が交わる点の頬骨の下にあります。親指の腹をツボに当て、頬骨を下から押し上げるように刺激します。
美肌のツボ③ 顴髎(けんりょう)
目尻から真下に引いた線と、鼻の下から真横に引いた線が交わる点の頬骨の下にあります。親指の腹をツボに当て、頬骨を下から押し上げるように刺激します。
顔のツボを刺激する時は、爪を立てないように注意して「痛気持ちいい」程度の強さで押しましょう。息を吐きながら3秒かけて少しずつ力を入れ、そのまま3秒キープし、息を吸いながら3秒かけて力を抜きます。これを5~6回行うと効果的です。
眼輪筋マッサージ
眼輪筋は目の周りを囲む筋肉で、まぶたを動かす時に使います。マッサージをする時は、眼球を刺激しないように注意して行ってください。また、始める前にオイルやクリームを塗って、膜をつくっておきましょう。
- 人差し指、中指、薬指を揃えて目頭の下に当て、目の下を通って目尻、コメカミへと弧を描くように、軽く押しながらなぞります。指の位置を少しずつ下にずらしながら3回なぞり、コメカミを押してもみほぐします。
- 人差し指、中指、薬指を揃えて眉頭の少し上に当て、眉尻、コメカミへと弧を描くように、軽く押しながらなぞります。指の位置を少しずつ上にずらしながら3回なぞり、コメカミを押してもみほぐします。
首のリンパマッサージ
首にはリンパの流れが集まるリンパ節がたくさんあります。このリンパの流れが滞ると血流も悪くなり、首や肩のこり、顔のむくみが起こりやすくなるため、簡単なリンパマッサージを習慣にしましょう。
- 親指以外の4本の指を揃えて鎖骨の上のくぼみに引っ掛けるように当て、左右に動かしてもみほぐします。
- 人差し指と中指の指先で耳たぶの付け根を挟み、グリグリと強めに押します。
- 人差し指、中指、薬指を揃えて耳の前に当て、首筋を通って鎖骨へと5回くらいなでおろします。首を少し傾けて、伸びているほうの首筋から片方ずつ行いましょう。
まとめ
美肌をつくるために、どれほど血行が大事かお分かりいただけましたか?
顔の血流が良くなると顔色が良くなり、若々しい印象になります。反対に、慢性的にできる目の下のクマを放置していると、血行がどんどん悪化し、むくみ、たるみ、シミ、シワ、くすみが生じてしまいます。
血行不良の原因は、食生活の乱れや運動不足、ストレスの影響が大きいとされていますが、顔の血流は簡単なツボ押しとマッサージで改善可能。日々の生活習慣を見直すと同時に、スキンケア後のひと手間で、疲れ顔を撃退しましょう。